モニタリングの時期になると、一気に負担が増える。そんな声をよく聞きます。概ね6か月ごとにやってくるこの業務が重くなるのは、多くの場合「その場で振り返ろうとする」からです。
本記事は、モニタリングを日々の観察でどう軽くするかという考え方を扱います。制度上の実施時期や様式は、こども家庭庁の資料や各自治体の基準をご確認ください。
モニタリングは「思い出す作業」になりがち
半年分の子どもの姿を、記憶をたどって振り返る。これはとても大変です。しかも、記憶は印象の強い出来事に引っぱられやすく、日常の小さな変化はこぼれ落ちてしまいます。
結果として、「特に問題なく過ごせています」といった、あたりさわりのない記述になりがちです。それでは、次の計画につながる材料になりません。
日々の観察が、モニタリングの土台になる
もし、日々の観察が具体的に記録されていれば、モニタリングは「思い出す作業」ではなく「読み返す作業」になります。
「4月は順番を待つのが難しかったが、6月には自分から並ぶ場面が出てきた」。こうした変化は、日々の記録が積み上がっていて初めて見えてきます。半年前と今を比べられるのは、その間の観察が残っているからです。
モニタリングの質は、当日の頑張りではなく、日々の観察の蓄積で決まります。
ねらいと観察を対応させておくと、さらに楽になる
個別支援計画で立てたねらいごとに、「どんな姿が見えたら前進か」を決めておくと、モニタリングはもっと軽くなります。
ねらいに対応する観察が日々たまっていれば、「このねらいについては、こういう姿が見えた」と、証拠を並べるだけで振り返りが書けます。計画・観察・モニタリングが一本の線でつながるイメージです。
観察を、無理なく積み上げる
とはいえ、日々ていねいに観察を記録し続けるのは簡単ではありません。忙しい現場ほど、記録は後回しになりがちです。
私たちが作っている「そだちノート」は、支援員が話すだけで、その日の子どもの姿を観察記録の下書きに整えます。日々の小さな記録が積み上がっていくことで、モニタリングの時期に慌てなくてすむ。そんな流れを支えたいと考えています。AIは言語化を支える黒子で、子どもの変化に意味を見いだすのは、いつも先生です。