実務

実績記録票の書き方|障害児通所(放課後等デイ・児童発達支援)の記入項目と記入例

2026年10月18日 株式会社KOTOHA

「日々の記録のどの情報を、実績記録票のどの欄に書けばいいのか」「加算の欄は、何を見て数字を入れるのか」。月初の請求前に、こうした迷いが出ることがあると思います。

実績記録票は、その月に、その子へ、いつ、どのような支援を提供したかを、1か月分まとめて示す帳票です。ただし、欄は結果の要約にすぎません。家族支援加算の相談内容の要点のように、加算ごとの記録は別に残す必要があります。この記事では、欄と日々の記録の対応を整理します。

この記事で確認した原典

障害児通所の実績記録票は、サービスごとに様式が違う

障害福祉サービス(大人向け)の実績記録票にも様式番号があり、番号が重なります。障害児通所の事業所が使うのは、障害児通所支援の様式です。

サービス様式
児童発達支援様式3
放課後等デイサービス様式5
保育所等訪問支援様式6

※この記事は様式3と様式5を扱います。「様式5」は放課後等デイサービスの番号で、児童発達支援の事業所は様式3です。

作成と保護者の確認|原典が求めること

欄の書き方は様式集に載っています。「記録を残し、保護者の確認を受ける」義務そのものは、指定通所基準に定められています。

  1. 提供の都度、記録する。 指定通所基準第21条第1項は、支援を提供した際は、提供日、内容その他必要な事項を、提供の都度記録しなければならないとしています。放課後等デイサービスは、第71条の準用により同じ扱いです。
  2. 記録に際して、保護者の確認を受ける。 同条第2項は、記録に際して、通所給付決定保護者から支援を提供したことについて確認を受けなければならないとしています。様式集の記録票には「保護者等確認欄」があります。
  3. 5年間保存する。 第54条第2項は、第21条第1項の提供の記録を、支援を提供した日から5年間保存することを求めています(放課後等デイサービスは第71条の準用)。この基準をもとに、都道府県や指定都市等が条例で保存年限を定めています。お住まいの自治体の条例もご確認ください。
  4. 押印や電子化の扱い。 確認の方法(署名、押印など)を、基準の本文は定めていません。留意事項通知は、書面の作成・保存を電磁的記録で行えること、算定に当たって押印を要する文書は押印を不要とする変更等が行われたものとみなすことを定めています。記録票の確認欄にどう当てはまるかは、自治体の運用による可能性があります。

最低ラインは、上の1〜3です。確認を得る頻度などの運用は、当社の考えとして例11で触れます。

欄の意味と、日々の記録との対応表

様式5(放課後等デイサービス)を例に、欄ごとに意味と、日々の記録のどこから拾うかを並べます。様式3(児童発達支援)には「提供形態」「自立サポート加算」「通所自立支援加算」の欄がなく、「食事提供加算」の欄があります。

欄意味(様式集の欄外の説明にもとづく)日々の記録のどこから拾うか
日付・曜日支援を提供した日出欠・利用の記録
サービス提供の状況欠席時対応加算を算定する日に「欠席」と書く欠席の連絡と相談援助の記録
提供形態(様式5のみ)授業の終了後は「1」、休業日は「2」その日が授業終了後か休業日か
開始時間・終了時間本体報酬の対象となる支援の開始と終了の時刻支援の開始・終了の記録
算定時間数基本報酬の対象となる計画時間数通所支援計画(個別支援計画)に定めた時間
送迎加算(往・復)片道単位で回数を書く送迎の記録
家族支援加算区分ごとの番号(Ⅰのイ〜ニが1〜4、Ⅱのイ・ロが5・6)相談援助の記録
延長支援加算延長支援時間の区分に応じて1〜3延長支援の記録
子育てサポート加算算定する支援を行った場合に「1」保護者が支援場面に参加した記録
専門的支援加算(支援実施時)算定する支援を行った場合に「1」専門的支援の実施記録
保護者等確認欄保護者の確認を示す欄(様式集に説明文はない)保護者からの確認
備考家族支援加算は開始・終了時間、事業所間連携加算は備考に記載相談援助・連携の記録

上のほかに、集中的支援加算、医療連携体制加算、入浴支援加算などの欄があります。帳票の下部には、合計欄と、保育・教育等移行支援加算の「移行日」「移行後算定日」、集中的支援加算の「支援開始日」の欄があります。

なお、様式集の欄の名称や欄外の説明は、告示の加算の名称とずれることがあります(欄は「専門的支援加算(支援実施時)」、告示は「専門的支援実施加算」。放課後等デイサービスの「通所自立支援加算」の欄の説明には「自主通所加算」と書かれています)。どの欄がどの加算かは、欄の並びと告示の名称を照らして確認します。

加算の記載欄で、日々の記録に求められること

欄に数字を入れる前に、要件を満たし、必要な記録が別に残っているかを見ます。通知の定めのうち、欄と結びつく点を挙げます。

欠席時対応加算(「サービス提供の状況」欄に「欠席」)。 告示は、あらかじめ利用を予定した日に急病等で利用を中止した場合に、連絡調整その他の相談援助を行い、子どもの状況や相談援助の内容等を記録したときに、1月につき4回を限度として算定するとしています。通知は、中止の連絡が前々日、前日または当日にあった場合が対象で、電話等で状況を確認し、利用を促すなどの相談援助を行って内容を記録することであり、面会や訪問は要しないとしています。「欠席」の文字だけでは、相談援助の記録の代わりになりません。

家族支援加算(家族支援加算の欄と備考欄)。 通知は、日時と相談内容の要点を記録することを求めています。さらに様式集は、開始時間と終了時間を備考欄に書くこと、ⅠとⅡを同じ日に行った場合はそれぞれ書くことを示しています。計画への位置付けや保護者の同意などの要件は、家族支援加算の解説(家族支援加算の要件と記録)をご覧ください。

送迎加算(「往」「復」の欄)。 欄は、片道単位で回数を書きます。同一敷地内の他の事業所等との間の送迎は、所定単位数の100分の70で算定すると通知が定めています。この場合に記録票の上でどう書き分けるかは、様式集の欄外には示されていないため、自治体にご確認ください。

延長支援加算。 通知は、必要な理由と延長支援時間を通所支援計画にあらかじめ位置付けること、延長支援時間に送迎時間は含まれないこと、提供した延長支援時間を記録することを定めています。

記入例|架空の12か所

次の例は、すべて架空です。自治体や国の見本の行を写したものではなく、欄の意味を説明するために当社が作りました。書き方は、自治体の運用によって異なります。算定できるかどうかは、記録票の書き方ではなく、実際に要件を満たしていたかで決まります。

例1|サービス提供の状況(欠席時対応)

例2|提供形態(授業終了後と休業日)

例3|開始時間・終了時間と算定時間数(計画どおりの日)

例4|算定時間数(保護者の都合で短くなった日)

例5|算定時間数(事業所の都合で短くなった日)

例6|送迎加算(往・復)

例7|家族支援加算の区分と備考欄

例8|家族支援加算ⅠとⅡを同じ日に行った日

例9|延長支援加算

例10|子育てサポート加算

例11|保護者等確認欄

例12|移行日と移行後算定日(帳票の下部)

これらの例に共通するのは、①欄の数字を、別に残した記録から導けること、②計画の時間と実際の時間を分けて見ていること、③区分を番号で示す欄の意味を取り違えないこと、の3点です。

記入のときに確かめたい点

原典の定めから見て、確認しておきたい点を挙げます。

  1. 算定時間数を、実際の時間で書いてしまう。 通知は、サービス提供時間を、実際に要した時間ではなく、通所支援計画に定めた標準的な時間としています。ただし、事業所の都合で短縮した場合は実際に要した時間、子どもや保護者の事情で短縮した場合は計画の時間です。合わない状態が続く場合は、計画の見直しを求めています。
  2. 30分未満の日に気づかない。 サービス提供時間(送迎の時間を除く)は30分以上が必要で、30分未満は、市町村が必要と認めた場合に限られます。
  3. 提供形態の取り違え。 様式5では、授業の終了後と休業日で番号が違います。
  4. 「欠席」と書いて、相談援助の記録がない。 相談援助の内容等の記録は、告示上の要件に含まれます。
  5. 家族支援加算の備考欄を空けてしまう。 開始・終了時間を備考欄に書く説明があります。ⅠとⅡが同じ日なら、それぞれ書きます。
  6. 多機能型事業所で、回数を通算しない。 家族支援加算の月4回は、サービスをまたいで通算します。
  7. 同じ日に複数の通所支援を入れる。 同一日に複数の障害児通所支援の報酬は算定できません(保育所等訪問支援は別扱い)。
  8. 合計欄が、日々の行と合わない。 合計は日々の行から数え直して点検できます。

よくある質問

Q. 実績記録票の様式は、児童発達支援も放課後等デイサービスも「様式5」ですか。 A. 児童発達支援は様式3、放課後等デイサービスは様式5です。

Q. 保護者の確認は、押印が必要ですか。 A. 基準は「確認を受けなければならない」と定めていますが、方法の細目はありません。通知には、押印を要する文書を押印不要とみなす取扱いがあります。確認欄に当てはまるかは、自治体にご確認ください。

Q. 実績記録票だけを残せば、加算の記録は足りますか。 A. 足りるとは言えません。家族支援加算や延長支援加算などは、通知が日時や要点の記録を求めています。記録票は、その結果を月ごとにまとめた帳票です。

Q. 保護者の都合で早く帰った日の算定時間数はどうなりますか。 A. 通知は、子どもや保護者の事情で短縮されたときは計画に定めた時間、事業所の都合による短縮は実際に要した時間としています。

まとめ

実績記録票は、①提供の都度の記録、②保護者の確認、③日々の記録と欄の対応、の3つがそろってはじめて、後から説明できる帳票になります。算定時間数のように計画を見て書く欄と、家族支援加算のように別の記録を見て書く欄を分けて整理しておくと、月初に点検するときの手がかりになります。

記録を、日々の支援の中で残すために

そだちノートは、支援員が話すと、AIが短い問いかけで場面を聞き返し、施設の中で共有する記録文に整えるアプリです。そこから、先生が確認して送る保護者向けのおたよりと、明日以降に試すこと(観察する点・関わり方の案)ができます。来所・退所や送迎、欠席の連絡、家族との相談(相談援助)の記録画面と、日々の記録から実績記録票をつくる機能、加算の点検は、いまは準備中です。国保連への請求ファイルの出力には対応していません。記録の判断と、加算を算定してよいかどうかの判断は、いつも事業所が行います。

※この記事は、2026年10月18日時点の告示・留意事項通知・指定通所基準にもとづく一般的な情報です。自治体によって運用が異なる場合があります。個別の算定や、記録票の記載方法の判断は、お住まいの自治体や、所管の窓口にご確認ください。

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